毛布は毎日使うものだからこそ、いつも清潔に保つことが重要です。ただ、毛布は大きくて重たいため、洗濯するのが手間と感じることも少なくありません。
プロのクリーニングはコストがかかるため、できれば家で洗いたいと思う人も多いでしょう。
本記事では、自宅で毛布を洗う際のポイントと、毎日のお手入れを楽にするコツを詳しく解説しますね。
毛布の洗濯頻度とそのタイミング
毛布は毎日使用されるアイテムですが、シーツのように多量の汗を吸収するわけではないため、頻繁な洗濯は必要ありません。
例えば、宿泊業では「月に1度は60°Cで30分間の熱乾燥を行う」という基準があります。これを参考にすると、家庭用の毛布も年に数回の洗濯で十分ですが、毎月洗うと毛布が早く劣化する恐れがあります。
毛布を洗う最適なタイミング
毛布の洗濯は特定のタイミングで行うのがベストですよ。
- 冬の始め:収納していた毛布は湿気を帯びており、カビやダニの胞子が付着している可能性があるため、使用前に洗濯が推奨されます。
- シーズン中:冬の初めから春にかけての中間で洗濯を行うことで、毛布を常に清潔に保つことができます。
- 春の終わり:毛布をしまう前には、カビやダニの発生を防ぐために、汚れを落としてしっかり乾燥させることが重要です。
毛布の素材による洗濯の注意点
毛布の素材によっては、洗濯機での洗濯が適さないものもあります。特にウールやシルクなどのデリケートな素材は、手洗いや専門のクリーニングを要する場合が多く、頻繁に洗濯すると素材が傷むことがあります。
毛布の素材別お手入れガイド
ウール
ウール製の毛布は通常、洗濯に向いていません。主に風通しの良い場所で陰干ししてケアします。しかし、ウォッシャブル仕様のウール毛布は洗濯が可能です。これらはシーズンごとに一回程度洗い、洗濯後は毛並みを整えるためにブラッシングを行います。
シルク
非常に繊細なシルク製の毛布は、基本的には風にさらすだけで十分です。洗えるタイプの場合は洗濯機で洗うことができますが、色あせや劣化を避けるためには陰干しで乾燥させる必要があります。シルクの扱いが難しい場合、顕著な汚れはプロのクリーニングに出すことをお勧めします。
綿
綿の毛布は一般的に洗濯機で洗うことが可能ですよ。しかし、大きすぎたり重すぎたりする場合は、浴槽で手洗いするのが適切です。
ポリエステル
軽くて扱いやすいポリエステル製の毛布は家庭での洗濯が容易です。ただし、ポリエステルは熱に敏感なため、乾燥機を使わず、直射日光を避けて陰干しすることが推奨されます。
アクリル
アクリル製の毛布は通常、洗濯機での洗濯が可能です。普通に洗濯して問題ありません。
毛布洗濯の正しい手順
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洗濯指示の確認
毛布を洗濯する前には、付けられている洗濯指示タグを必ず確認してください。特に重要なチェックポイントは次の三つです。
乾燥機を使用できるか
漂白剤の使用が許可されているか
洗濯機または手洗いの指示がある場合、自宅での水洗いが可能です。しかし、ドライクリーニング専用のマークがある場合は自宅での水洗いを避けるべきです。無理に洗濯すると毛布が縮む恐れがあります。
特に重量感のある二枚合わせ毛布や厚手の毛布は乾燥するとさらに重くなり、縫い目がよれることもあります。そのため、これらの毛布は洗濯機ではなく手洗いが推奨されます。洗濯機で洗える毛布は、コインランドリーでも洗濯できますので。
毛布洗濯の事前準備
毛布を洗濯する際には、事前にいくつかの準備作業が必要です。
まず、毛布を外に干して軽く叩くかブラシでホコリや髪の毛を落とします。次に、シミや汚れが目立つ箇所には直接洗剤を塗り、優しく手洗いを行います。顔が触れる部分は特に汗や皮脂が付着しやすく、汚れが目立ちやすいため、念入りに処理することが重要です。
洗濯機で毛布を洗う際のポイント
洗濯機の容量の確認
一人暮らしでは洗濯機が小さいことが多く、毛布を入れるといっぱいになってしまうことがあります。毛布を洗濯機に詰めすぎると洗浄効果が落ちてしまいます。
小さな洗濯機の場合は、浴槽で手洗いするか、コインランドリーの大きな洗濯機を利用することをお勧めしますよ。毛布を洗濯機に入れる際は、容量の半分程度に収まるようにすると良いです。たとえば、7kgの洗濯機ならシングルサイズや薄手のダブルサイズの毛布が適しています。
毛布の重さを測るには、体重計が役立ちます。毛布を持って体重計に乗り、自分の体重を引くことで簡単に毛布の重さを知ることができます。
適切な洗剤の選び方
毛布を洗う際は、中性洗剤の使用が推奨されます。洗濯表示に中性洗剤を使うよう指定がない場合でも、毛布の風合いを長持ちさせるためにおしゃれ着用の中性洗剤を使用することが望ましいです。洗剤を選ぶ際は以下のことに注意してくださいね。
濃色の毛布は漂白剤が含まれていない洗剤を使用
シミ取りや特定の汚れに漂白剤を使用したい場合、事前に少量の漂白剤を白いタオルにつけて毛布の目立たない部分に試し、色移りがないかを確認してください。
毛布洗濯の際の柔軟剤の使用について
柔軟剤を使用するかどうかはお好みですが、毛布を柔らかくしたい、または毛玉を防ぎたい場合には有効です。アクリルなど静電気が発生しやすい素材の毛布には、柔軟剤が静電気の発生を抑える効果もあります。
洗濯機での毛布洗い方
洗濯機に収まらない毛布の手洗い方法
洗濯機に入らない大きな毛布の場合、手洗いが適切な方法です。手洗いを行う際には、毛布を浴槽に入るサイズに折りたたみます。浴槽に毛布が完全に浸かる量の水を入れ、適量の洗剤を加えた後、足で踏んで洗います。
洗い終えたら、2~3回水を交換しながら同様に足で踏み洗いをし、最後にシャワーでしっかりすすぎます。
その後、余分な水を足踏みして絞り出し、毛布を浴槽の縁にかけてさらに水を切ります。水が十分に切れたら、毛布を物干し竿に掛けて干します。
コインランドリーでの毛布洗濯方法
コインランドリーで毛布を洗う場合、手間はかかりますが、多くのメリットがあります。コインランドリーの大型洗濯機は高温で乾燥させるため、毛布の殺菌やダニ対策に効果的です。
さらに、乾燥機を使用することで、迅速に毛布を乾燥させ、ふんわりとした仕上がりを得ることができます。コインランドリーを利用する前には、毛布の洗濯表示を確認し、洗濯や乾燥が適切かをチェックしてください。
毛布は洗濯ネットに入れた後、洗濯機に置きます。およそ1,000円で洗濯から乾燥まで行え、全工程が約2時間で完了します。ただし、ウールやポリエステルなど熱に敏感な素材の毛布は、乾燥機を使用せずに洗濯後は自宅で陰干しすることをお勧めしますよ。
毛布の日常的なメンテナンス方法
毛布を使うシーズンでは通常、長袖のパジャマを着用し、毛布は布団の上部に重ねて使われるため、肌に直接触れることが少なく、大きな汚れがつくことはほとんどありません。そのため、頻繁に洗濯する必要はなく、日々の適切なケアを行うだけで、毛布を清潔に保つことが可能です。
定期的に毛布を外に干し、風に当てることで湿気や気になる臭いを取り除くことができます。
除菌・消臭スプレーは汚れを直接除去するものではありませんが、雑菌の繁殖を抑え、臭いの発生を防ぐ効果があります。
毛布用のカバーを使用すると、カバーが汗や皮脂などの汚れを吸収してくれるため、毛布自体が汚れるのを防げます。カバーが汚れた場合は、カバーだけを洗濯することで、毛布の洗濯にかかる労力を減らすことができます。
毛布用カバーがない場合は、毛布の上部にバスタオルを掛けておくことで、特に顔が触れる部分の汚れ防止に効果的です。これにより、毛布の汚れを減らし、メンテナンスが容易になります。
電気毛布を洗濯することはできるのか?
電気毛布は一般的な毛布と異なり、洗濯可能なものとそうでないものがあります。電気毛布に「洗濯機使用可」や「丸洗い可能」との表示がある場合、洗濯機での洗濯が可能ですが、洗う前には必ず取り扱い説明書を読み、特にコネクタ部分が水に濡れないよう注意が必要です。
表示が「手洗いのみ」とされている場合は、洗濯機での使用は避け、手洗いをすることが望ましいです。もし洗濯表示がない電気毛布をお持ちの場合は、水洗いをせず、汗や汚れから保護するために毛布カバーを使用することを推奨します。カバーが汚れた場合は、そのカバーだけを洗濯してください。
毛布のクリーニングについて
毛布はその大きさと重さから、自宅で洗うのが一苦労であり、プロのクリーニングサービスを利用するとそれなりの費用がかかります。しかし、クリーニングに出せば、自宅で洗うよりも遥かに清潔になり、毛布を長持ちさせることが可能です。
現在は、自宅からの集荷や宅配クリーニングサービスも普及しており、春にクリーニングに出しておけば、次のシーズンまで保管してくれるオプションもあります。年に数回の洗濯を考えると、クリーニングに出すことで、長期的にはコストを抑えることができます。
毛布の洗濯と維持のコツ
毛布は湿ると非常に重たくなり、干す作業も大変ですが、年に3回の洗濯であれば管理がずっと楽になります。洗濯頻度が少ないため、日常的な小さなケアが重要となります。特に、毛布カバーを使用することや、顔が触れる部分にバスタオルを置くなどの簡単な方法で、毛布を清潔に保つことができます。これらの簡単な対策は、大きな効果をもたらすのでおすすめします。